第47章 岐阜へ
「アヤ愛してる」
愛を囁かれ、その舌を口内に入れられれば、唾液の絡み合う音が響く。
そのうち、私以外の人と、こんな風に愛を囁いて、肌を重ね合う日が来るんだろうか。
許嫁だった人とはこんな風に愛し合ったんだろうか。
そう思うだけで、胸が張り裂けそうで涙が出そうになる。
こんなにうだうだ鬱陶しく悩むくらいなら、信長様にさっさと聞けばいいのに。分かっているのに臆病な自分は聞けずにいる。
「アヤ、俺に集中しろ」
そんな事言われなくても、寝ても覚めてもあなたの事しか考えてない。あなたしかもう見えていないのに
「っ、んん」
再び唇を塞がれると、どんどん思考が奪われて行き、信長様が腰を突き出すとそんな余裕は一切なくなり、露天風呂には激しく水がぶつかる音と、私の喘ぎ声が響き渡った。