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恋に落ちて 〜織田信長〜

第21章 於市



湯船を出て着替えを済ませ、お市が私を部屋まで送ってくれた。



「兄上様、アヤを連れてまいりました」
襖越しにお市が声をかける。

スーッと襖が開き、信長様が迎えてくれた。
「アヤが世話になったな」

「いえ、色々な話が聞けて楽しゅうございました。あっ兄上様、お耳を少々」

お市が、信長様の耳に手を当て何かを囁いた。

「ふっ、分かった」

「では、私はこれで。お休みなさいませ」
お市は軽くお辞儀をして去って行った。

信長様は笑いながら襖を閉めて、私を抱き寄せた。

「信長様?」

「市はすっかり貴様が気に入った様だな」

「私も、お市の事好きになりました。信長様に似てとても綺麗で気持ちの良い女性ですね」

「言ったであろう。貴様と市は気が合うと」

「はい」

ぎゅっと私の匂いを吸い込みながら抱きしめる信長様の腕に力がこもる。
このままだと、そういう事になりそうだけど、今日は客間で、他の人のお城だし....

「あのっ、信長様、んっ」

抱き抱えられながら、口づけが落ちる。

「んっ、信長様、今夜はだめです」
両手で信長様の顔を押しながら抵抗する。

「その手を離せ。だめの理由が見つからん」

布団の上に降ろされ簡単に両手首を掴まれると、あっという間に帯が解かれた。
湯上りで火照った身体が信長様の前で露わにされ、信長様の手が胸を掴んだ。

「あっ、っ、信長様、だめって、あっ」

「馬上であんなに煽っておいて、だめとは言わさん」
艶のある声で囁かれ、胸の頂を口に含む。

「んっ、あ」

いつもは高くそびえる天主で、夜は緊急事態がない限り誰も来ないから、気にせず声を漏らしていたけど(声を聞かせろとか言われるし)ここは隣にもお部屋があるし、誰が周りにいるか分からないから、声を聞かれるのが恥ずかしい。

「どうした。抵抗は終わりか」

首すじ、鎖骨、胸と止む事なく愛撫される。
私は涙目になりながらも必死で声を耐えて頭をふるふると横に降る。

「他の人のお城で、んんっ、こんな事、あっ」

「他人ではない。俺の配下の城でもある」

「っ、あっ、」

胸を弄ばれ有無を言えない様にされる。
信長様に逆らえる筈がない。こんなに好きで、いつだって触れていてほしい。やめないでほしい。倫理と感情の狭間でおかしくなりそうだ。

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