第14章 二人の距離 信長編

「っ、嫌いだって言ってるじゃないですかっ」

「構わんと言っておる」

「て、手練手管がないって」
そんな事を気にしておるのか。

「それは真のことだ」

「なっ、じゃあ私なんかじゃなくて......んっ」
うるさい。文句は最後まで聞いてやろうと思ったが、先に触れさせろ。

「んんっ......」
アヤの柔らかな唇を舐め、舌を絡め取る。
角度を変えて、何度も何度も攻めれば、アヤは必死に答えるようにその動きに合わせその舌を絡めてきた。

「はぁ.....はぁ............」
糸を引きながら唇が離れた時には、蕩けたようなアヤの顔を久し振りに見た。

「どんな貴様でも構わん。俺が生涯かけて愛する女はアヤ、貴様だけだ」

この手がどんなに血に染まろうと、貴様を離す事はできん。

「っ、」

アヤはまた泣き出した。

「まだ泣くのか」
貴様を泣かせるのも、啼かせていいのも俺だけだ。

「そろそろ貴様に触れさせろ。全然足りんのだ」

普段は脱がすことも楽しみな着物も、この時ばかりは邪魔でしかなく、さっさと取り去った。

「っ、あのっ、」
アヤは慌てて手で隠す。

「ふっ、無駄だと言うに、貴様は本当に手がかかる」

アヤの手を掴み、その形のいい胸に口づける。

「あっ、あのっ、待って信長様」
アヤの身体が熱を持っていくのが分かる。真っ赤な顔をして、待てと言えば言うほど、俺を煽るという事を分かってはおらん。

「無駄だ、アヤもう待てぬ」
双方の胸を掴み、首筋に口づけると、たちまちに
アヤの甘い香りが鼻をくすぐった。

「あっ......」
久し振りに聞くアヤの甘い声。
もっと聞かせろ。

白く柔らかな膨らみの感触を思い出しながら、
唇と指先で胸の頂を啄み、摘まみ、押し、遊ぶ。

「んっ..あっ....んん」

甘い声に感覚をくすぐられながらも、アヤの裸体を撫でる。渇きはまだ癒えない。

さらなる潤いを求め、アヤの熱く熟れた場所をツンッと突つき、その割れ目に沿って、舌を這わせた。