第71章 おやおや シグマくんの話
「····ありがとうございます」
その時の小吹さんの笑顔が···
誰かと重なった。
主様ではなく···
ーーーー···あなたは、生きてね。
ぽつり
「····かあさん···」
「シグマさん?」
はっ
「何でもありません!」
くるっ
コッコッコッ···
ぽつんぬ
(何か気に触る事したかな?)
ーーー···
コッコッコッ··
(私は何を言うんだ!馬鹿らしい。)
何で、手を添えた。
分からない
だけど
深い海色が昔見た景色に似ていたから
ピタ
「はぁ····部屋に戻りますか」