第68章 おまえはわたし 中也さんの話
「もう帰るからな!」
「明日には戻るように」
「天音でも中が犬では嫌だからね」
きゃんきゃん!
「うるせえ!」
パタン
「普段の天音でもこんな顔するだな」
「意外でしたね、でもやはりいつもの天音がいい」
ーーーーー····
ずんずん!
(だああ!散々な1日だ!····明日には戻ってるといいんだが···よく考えたら、風呂とか···やばくね···俺が···)
さあああ····
「待ってろ天音ええ!」
俺は一目散に走る
窓から見ていた鼠
(早い)
ーーーーー······
ばたーん!
「天音はいるか!」
「どうしたんだよ天音、自分の名前言うなんてよ」
「はぁ、はぁ···(そうだった)おい立原、中也はいるか?」
「珍しい、天音が呼び捨てなんて···確か中也さんは」
「あっ····」
「あっ···」
偶然にも天音が降りてきた。
ずんずん
がしっ
「中也さん、ちょーっと部屋に行きましょうね!」
「あっ、はい」
ぽつんぬ
「なんなんだ?」