第65章 かきかき 澁澤さん
「名前で呼んでください···そしたらもっと··あげますよ···天音··呼んでごらん···」
はっ··はぁ··
「もっと···っ、龍彦さん···を··ください」
ぐいい···
グチュ···
「ひやぁ··っ」
はぁ··はっ、
「私の天音····」
ーーーーー······
「······っ」
朝日に目を覚ます。
隣に眠るあの子···
むに···
(さすがにやり過ぎましたか···)
目元は赤い
(ふふっ、お揃いだね···)
繋がった体はひとつ
ーーーーー·····
ずず··
(今作も受賞···内容をざっくりしか見てないが、確か)
売れない小説家の元に
来た担当者
日を過ごすに連れ
小説家の冷たい心にあたたかさをくれた
(あれ···?)