第65章 かきかき 澁澤さん
わしわし
(長いから時間かかるか~ドライヤー渡したら「乾かしてください」だもの、大人でも子供みたいな所あるんだな)
(誰かに触られるのはあまり嫌ですが、天音にはどうも···)
本の関連で色々な女性には言い寄られ避けて来ましたが、
犬みたいな、猫みたいな、りすみたいな貴女はどうも今迄の女性とは違う
自分から触りたくなる。
ぎゅう···
「先生?」
「ちょっとこのまま」
(子供みたい···)
その夜は、先生がよく擦り寄る。
小説家の先生ってそんな傾向あるのか?と悩む夜だった
「電気消しますよ!」
「はい」
ぱちん···
(暗くてよく分からない、でもキングサイズ···!)
いきなり手首を捕まれバランスを崩した。
気づいた時に私は先生の胸の中にいた
「あっ···!あの、先生?」
「明日の予定は?」
「明日は····編集部のアルバイトで1回戻ります!」
「ちゃんと帰って来てください」
「?··はい、あの···」
「何ですか?」
「···この体勢はいつまで··?」
「ずっとです····」
「·····はい」
やっぱり、あたたかい、柔らかい