第58章 さみしいさみしい フェージャの話
にこっ
「だから僕は安心しちゃいました。隣に誰かがいる事がこんなに幸せなんですね」
「····フェージャはさみしい記憶があるんですね。なら、その記憶を私で良ければ癒しますよ!何でもお願いしてくださいね!」
きょとん
「本当に···?」
にこにこ
「いいですよ!」
ぎゅう··
「なら··頭を撫でて··抱きしめて欲しい!」
「!···いいですよ。(いきなりだな)」
私はベッドに座り頭を撫でて
抱きしめる
ぎゅう···
(暖かい···これが求めていたあたたかさ)
すり···
「···母さん····母さん····」
(やっぱり····熱もあるから全てが欲しいんだ)
「···きーら、きーら、ひーかーるー···」
まただ。
この声
この歌が私の中に入る