第56章 ハロウィン3 フェージャの話
「trick or treat☆お菓子をくれなきゃイタズラするぞ~~」
ヨコハマで初めてみた
てくてく
(人間が何でふざけてるんだろうか)
「フェージャ、ハロウィンは楽しいぞ」
「···そうですか」
「今通ってる保育園ではハロウィンはやらないのかね?」
「聞いてみます」
言葉を出すのは面倒くさい。
だけど、最近は言葉を出すのは楽しい
てくてく
(ハロウィン····天音先生は分かるだろうか)
(最近のフェージャも表情が柔らかくなったな··)
――――····
「おはようございます!天音せんせ!」
「はーいおはようございます。」
ぎゅう
「あまね~~!おはよう!」
なでなで
「おはようございます。太宰くん」
うりうり
「会いたかった···私の天音」
「ありがとね~(太宰くんはアプローチ強いな··でもそこが可愛いんだよね)」
「フェージャ行ってらっしゃい」
「はい」
息子を見送る
その時私は初めて見た
「あまね!」
くるっ
「おはようございます。フェージャくん」
ぎゅう···
「天音···あまね··」
「よしよし···あっフェージャくんのお父さんですね。おはようございます」