第55章 こいの恋 澁澤さん
じゃー···
(お昼どうしよう···フェージャの食べたい物聞いてみようかな?)
コンコン
「フェージャいます?」
「どうぞ」
ガチャッ
「まだ寝ていたんですか?もうお昼ですよ」
もぞ···
「天音がいなかったので寂しいです」
(子供)
ててて
ちょこん
「天音?」
ぽん···なでなで
「ごめんね寂しい思いして」
一瞬
天音と"あの人"が重ねて見えた
「それでお昼なんですが何食べたいですか?」
「···温かい物がいいです」
「温かい物···あっうどんとかどうです?」
ーーーー····
ガチャッ
「澁澤さんお昼ご飯の前に薬ぬりましょ!今日は温かいうどんにしました!」
起き上がって
包帯を剥いて
薬を塗りなおす。
その繰り返し
(この時間が最初は鬱陶しいのに、今は違う)
「おや?」
ぬりぬり
「痛いですか?」
「今朝付けていたネックレスは?」
「あっ(太宰さんだ)探偵事務所に忘れました····」
「天音····」
「はい?」
「今日の夜一緒に寝てください。」
きょとん
「添い寝ですね!分かりました。」
「添い寝···とはちょっと違いますが」
今日の夜
あなたを
汚します。