第50章 しらないしらない 15歳中也さん
「は··はおや」
「きーらきーら··ひーかーる」
まただ
その言葉
ぽん···ぽん···なで··なで··
まただ
撫でられて··
落ち着く
「お前がずっとこうしてると···嫌な夢見なくてすむ」
「それはよかったです」
確かに
お前がこうしてると
凄く落ち着く
あの冷たい水を感じなくてすむ
「···かあさん」
(··!)
「かあさん····」
「中也···愛してるよ···生まれてきてくれてありがとう····」
「···!」
俺は····
生まれてよかったんだ···
俺は····
中原中也だ
ひとりの「人間」
❦ℯꫛᎴ❧