第50章 しらないしらない 15歳中也さん
がばっ!!
「うわあぁ!!····っは····あっ····はぁ····はぁ·····っ」
勢いよく起き上がる。
呼吸が上手くいかない。
誰か···いないのか···?
怖い····暗闇が····怖い····
ひとりずっといた暗い部屋····
さむい···さむい····水の中····
がたがた····
「あ······ま·····ね····」
聞こえない叫びを出す····
ーーーーー······
ぱち···
「····中原さん···?」
私は何かの叫びを聞いて目を覚ました。
隣に眠る太宰さんを起こさないように、抜けると、
ぐいい···
「やだ···いかないで····」
寝ぼけてるのか起きてるのか····
「太宰さん····きーら··きーら··ひーかーる···」
太宰さんの腕をゆっくりと外しながら寝かせる。
頭を撫でて··額に口付けをして部屋を出る
パタン····
(最近の太宰さんはこうしないとダメなんだよな···なんでだろ···とりあえず声の主を探さなきゃ··)