第44章 しろとしろ 織田作さん
はぁ····
「·········」
(ふわふわ····)
「ごめんなさい!遅くなって···」
私は芥川くんの隣に座り本を開く
「あっ···さっきまで何を教わってましたか?」
「前に天音が歌ってくれた···のを紙に書いていた」
渡された紙には不慣れな字書き
(多分織田作さんの手直ししながらだな···)
「また歌いますか?」
ぐい
「天音から···」
「どうしました?」
「太宰さんの匂いがあまりしない」
「そうかな?(芥川くん鼻がいいな)」
「太宰さんより····」
「うん」
「さっきの織田作の匂いがきつい」
「········」