第24章 ぼっち フェージャ
教室の端っこにすわる男の子
うさぎのぬいぐるみを抱きしめて私を見るその目は何だか
(澁澤先生と同じ)
だけど···
(深い赤)
はっ!
「初めまして、私は小吹天音と言います。あなたのお名前は?」
怖がらせないように、目線を合わせて話しかける。
だけどその子は
「·······」
喋らない。
(園長先生の話と同じ)
黒い髪の毛
深い赤
だけどどこか寂しそうな目
ふとうさぎのぬいぐるみに目をやると
「うさぎさんちょっとほつれてるね。先生が治そうか?」
「······」
その子は無言でうさぎを見つめ
私に渡す