第2章 新しい生活の前に
でもなーかっちゃんは言葉に出して謝るのが苦手なんだよね。
屈服させられる、というか?
私は正反対。悪いと思って無くてもとりあえず謝っちゃう。
ってなると……。
『かっちゃん、お詫びに何か奢ってね』
「チッ何が食いたいんだ」
いっちゃんは……、かっちこちになってる。
あー私が余計なことをしたかも?
『いっちゃん、何か食べたいものは……?』
「え、えーと。そうだな……。そういえば、最近新しくしゃぶしゃぶ食べ放題のお店ができたって聞いたけど」
「じゃ、さっさと案内しろデク。迷ったら殺す」
『ほーら、またそんなこと言うー!!』
こんな怖いことをするかっちゃんだけど、意外と優しい。
私やいっちゃんのペースに合わせて歩いてくれるし、さり気なく……
「おら、邪魔だ!!」
「うわ、何するのかっちゃん!?」
……さりげなく??車道を歩いてくれるかっちゃん。
いっちゃんを蹴らないで車道を歩いてくれたらいいのに。
転びそうないっちゃんは私の肩に掴まったから転ばなかったけど。
『大丈夫?』
「うん、何とか……」
ほんとに先が思いやられる……。