第13章 coda

初めて触れる智の中心(と言うよりかは、初めて触れる他人の中心と言った方が正しいんだろうか…)は、驚く程硬くなっていて…

ハーフパンツの上からでも分かるくらいに、大きくなっている。

俺は智に聞くことなくウエスト部分の紐を解いて、ハーフパンツをずらした。

すると、まるで陸に打ち上げられたかのように、ブルンと勢い良く飛び出す智の中心…

｢えっ…？｣

驚いたことに智は下着を着けていなくて…

元々自分のために用意した着替えだったから、そこに下着を加えることをしていなかったことを思い出した。

｢ごめん…、でも、丁度良かった…のかな？｣

脱がす手間…とか、そういうじゃなくて、あるべき筈の物がなかったおかげで、抵抗こそ殆ど無いものの、躊躇いなんてモンは綺麗に消え失せた。

俺はハーフパンツを膝までずらすと、そのまま智の足から抜き取った。

明かりの下に晒される智の身体をマジマジと見つめる。

別に男の身体なんて見慣れているし、温泉に行けばあちらこちらに溢れている。

だから物珍しくもないのに…

どうしてだろう…、智の身体は特別綺麗に見えて…

『気持ち…悪い…？』

あんまりマジマジと見るから…かな、智の顔が不安に曇った。

｢違うよ、そうじゃなくて…、凄く綺麗だな…って…｣

『ほん…と…に…？』

｢本当だよ、凄く綺麗だ…｣

『うそ…』

｢嘘じゃないって…。だってほら…｣

俺は智の中心に手を伸ばすと、すっかり上向いたそれを握り込んだ。

初めて自分以外のモノに触れる。

でも抵抗なんて全然なくて…

それが智の一部なんだと思うと、愛しささえ感じた。

俺は握り込んだ手をゆっくり上下させると、先端から溢れ出すキラリとした液体を指に掬った。

｢気持ち…いいの…？｣

俺が聞くと、智はやっぱり赤い顔をして頷いて…

俺の肩を軽く押した。

｢なに…？｣

首を傾げる俺に、

『翔さんも…気持ちよくなって…？』

そう言って俺の中心を握り込み…

不意に俺の手が智の中心から離れたのをきっかけに、身体を前屈みにして、俺の股に顔を埋めた。