第3章 ちぐはぐ
また食べ進めていたフォークを置いて、潤ちゃんがちょっと変な顔をしながら聞いてくる
「……うん。悔しかった。俺もみんなみたいにかっこ良かったらなぁって思ったもん。俺も翔ちゃんが頼れる男になりたい!」
「翔さんの?笑 なんで翔さん?笑」
「ええ?わかんないけど、メンバー愛じゃないの?」
「急に?ってか、メンバーのフォローなんて当たり前だし、役割分担があって、すごいなって思うことはあっても…悔しいは…俺はないかな…」
ちょっと考える様子の潤ちゃんの話を聞きながら、俺もなんで急にか考えてみる
あれ?でも、やっぱり翔ちゃんを俺が支えたいと思ったんだよなぁ…
「ま、いっか。相葉くんは相葉くんでかっこいいし、救われてるところはいっぱいあると思うよ?知恵熱出すまで考えないでね。笑」
そうかなぁ?
そうだったらいいなぁ
「うん。ありがと。俺考えすぎてたのかな?」
うんうんと満足そうに頷く潤ちゃんと美味しいごはんのおかげで俺はすっかり元気いっぱい
深く考えないことにしたら
「でも、なんかさ。それってヤキモチみたいじゃない?俺が守るぜ的な。笑」
「え?」
潤ちゃんはサラッと爆弾をぶっこんできた。
思わずドキッとして持っているフォークを落としそうになる
「嵐の中でヤキモチ妬くなんて、相葉くん末期だね。笑」
ことも無さげに話すから、俺も合わせてまぁね〜なんて返事をするけど…
頭の中は‘ヤキモチ’の言葉をキッカケに得体の知れない気持ちの名前が見つかるような気がした