第2章 トキメキ
「コーヒー間違えていれちゃったんだけど、翔くん飲む?」
智くんがふにゃっと笑いながら手渡してくれた。カップを受け取ると…熱いっ!確かに淹れたてだ
「今は紅茶の気分だったんだよね〜」
鼻歌を歌うように説明しながら、そのままソファの俺の隣に座った
「ありがとう。いただきます。」
コーヒーを飲んでほぅっと一息…
「ねぇねぇ翔さん。これも飲んでみない?」
ちょっと首を傾げながら、爽やかな香りの飲み物を潤が机の上に置く
凝り性の潤は気に入ったものを俺たちにも勧めてくれる
「最近ハーブティにハマってて。
いろいろ飲みすぎてわかんなくなっちゃったから、よかったら感想聞かせてよ」
ハーブティなんて馴染みがないけど、ペパーミントとレモングラス(らしい)の爽やかな匂いに誘われて、ゴクゴクと飲み干す
その様子を2人とも優しい笑顔で見守ってくれていた
なんだか肩の力が抜けてきたみたいだ
ふぅーっと大きく息を吐いた
あんまり悩んでも仕方ない…か
みんなの優しさに癒されて、俺の気持ちも落ち着いてきた
それなのに…
「翔ちゃん。俺あめ持ってるんだ〜。はい、どうぞ🎶
急に相葉くんに声をかけられて、気持ちを自覚したばかりの俺はすぐに反応できなかった。
手渡しながら、上目遣いで俺の顔を伺っている
かわいい…
もうこの距離で居られることをありがたいって思わないとな
そんなことを考えながら、その後は恙無く収録をすることが出来た