第23章 17歳
久しぶりに告白をされた。
厄介で面倒、つきあう気なんかねぇし、わずらわしいことこの上ない。
だが同じ兵団の兵士である以上、無下にはできねぇ。大切な仲間であることに違いはないからだ。
最大限に丁寧に断っていたつもりだが、俺を苛立たせた言葉は。
「マヤさんのせいですか?」
……あ?
なんで、マヤが出てくる。
俺の目の前で興奮してマヤのせいだと金切り声で叫んでいるこの新兵は、どういう思考回路をしてやがる。
あいつは… マヤは関係ないだろ。
と内心で思っていたら、こう言いやがった。
「マヤさんは関係ないって兵長は言いきれますか?」
……そうだ、関係ねぇ。
当たり前じゃねぇか、マヤの存在は関係なくメラニー、お前と… いや誰ともつきあう気なんかない。
だってそうじゃねぇか。
俺がマヤのことを愛おしく想っていようがいまいが、それがマヤ以外のやつと俺の関係性には影響しない。
マヤが俺にとってなんの意味もない存在だったとしても、俺はマヤ以外の女とどうこうなる気は全くない。そして特別な存在だとしても、これまたどうこうなる気はないんだ。
だから “マヤは関係ねぇ” と伝えたら、やっと出ていった。
……やれやれ。
メラニーの退出とともに倉庫内に張り詰めていたキンキンした空気がやわらぐ。
その途端に違和感を抱く。
俺以外に、誰かいる。
息をひそめている、倉庫内のどこかで。
誰かまではわからねぇが、間違いない。
幾度となく戦いの場でも外したことのねぇ俺の勘。
……チッ、聞かれていたのか。
くだらねぇ話を盗み聞きするとは。
一体、誰だ。
俺は倉庫の奥に向かって呼びかけた。
「いるんだろ? 出てこいよ…」