第25章 友よ

《アッシュside》


…ショーターを殺した。
俺の意思で、確かに狙いを定めて。

俺のせいだ、全て。
俺のせいで周りの人間が死んでいく。
死ななくてよかった人間まで…。

兄さん、スキップ、ショーター…

俺の中の大事な歯車がどんどん欠けていって、もう正常な動きをすることはないのだろうと思う。

欠けて欠けて…最後には何一つ残らなくて、自らの手で壊すことにも慣れてきっと俺は俺でなくなるんだ。


『…っ、うぅ』

俺の足にしがみついて泣き続けるユウコのことも、いつか俺の手でボロボロに壊してしまう時がくるのかもしれない。そう思うと、俺は俺自身が怖くて堪らなくなった。

際限なく溢れてくる涙を止めることが出来なくて、俺はただ唇を噛んだ。