ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第22章 不仕合せのlove bite
その部屋は薄暗く、ベッドとドレッサー、奥にシャワー室がある程度の簡易的な客間だった。
『…オーサー』
「………」
何も言わずに倒れ込んだ私を見下ろすオーサー。
『オー、』
「お前だからな」
『え?』
「俺をこうさせるのは、お前なんだからな」
そう言ってオーサーは私をベッドに放り投げて、その上に跨った。服の中を手のひらがすべりだす。
『!…やだ、嘘…っ、やめてお願い』
「お前は俺のもんだ!」
『や、ちがう、やめて!』
「…違わねえよ、なるんだ今ここで」
『オーサーとこんなこと…したくない』
「黙れ」
『…っ、ねえオーサー!私たち仲間だったじゃない!』
「仲間だと思ってたのはお前らだけだ」
『オーサーは、優しかった…!こんなことするような人じゃ…っ!』
「それはお前が好きだからだ」
『ッ…』
「最初はアッシュの近くにいる女を奪ってやりたいと思った。…だが、今はそれ以上に俺の意思でお前を俺のものにしたい」
『そんな、勝手すぎる』
「なんと言われようが、もう構わねえ。どうしても、何をしてもお前を手に入れたい。だからお前は今ここで俺に抱かれて俺のものになれ」
『…ン、んん!』
乱暴なキス。
「おい、口開けよ!」
『っ…や!』
「李のオヤジとはできて俺とはできねえってのかよ!…ッチ」
オーサーは私の服を乱暴に引き裂いた。
『…………っ』
「っはは、綺麗だよお前…想像以上だぜ」
もうこの行為は止まらない。
私はもうだめだと悟った。
私は抵抗をやめ、目を瞑り腕で顔を隠した。