ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第14章 消えない傷
《アスランside》
初めて見るユウコの女の子の部分。
当然だけど男の体とは全然違う。
脱がせる時には下着も生地の色が変わるほどに湿っていて、隠すものがなくなったそこはヌルヌルの液体で濡れて光っていた。
触れて思わず声が出た。
ユウコの声と重なる。
離すとユウコと僕の指が透明の糸で繋がる。
指が震えている
どうしよう…
落ち着け、落ち着け…
僕が止まれば、ユウコが…
緊張か興奮か、急に呼吸が乱れた。
ふうっと長く息を吐く。
「っは、ぁ……どうしたらいいの?」
僕はジョセフに話しかける。
…一体その仮面の下でどんな表情をしているんだ。
「手のひらを上にして中指を穴にゆっくり入れてみろ」
「っ…え?中指……穴って、どこ…?」
「膣液が溢れる穴があるだろう?」
穴…?
再び触れて中指を割れ目に沿って上下に滑らせると、ある箇所で沈むのがわかった。
ここか…?
穴というよりは粘膜の隙間に見える。
「ユウコ…痛かったらすぐに教えて?」
『ぇ……ッん!』
少し力をいれるとツプツプと僕の中指が埋まっていく。
なんだ…これ…あったかい。
狭くてキュウッと指が締め付けられる。
初めての感触だ。
「…ユウコ、痛い?」
そう聞くとユウコは首を左右に振った。
『…なん、か…へん…っ』
「入ったらその指を動かして慣らすんだ。お前の指は細いからな…最低でも指が3本痛みなく入るまで」
「……3本」
確かにディノが言っていたように、僕が性器を挿れられてきた穴とは構造が違う。きっとこの液体がディノのよく使うローションの役割になるのだろう。
…でも不安だ。
「この工程をしっかり踏まないと、挿入する時更に余計な痛みを与えることになるぞ」
「…わ、かってるよ…」
わかってる…
セックスの痛みは僕が1番…
僕はキツく締め付けられる指をゆっくりと動かし始めた。