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ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第14章 消えない傷


《アスランside》

「もうすぐだよ、港は見たことがあるかい?」

そう言われ窓の外に目をやると、そこには大きな川が広がっていて向こう岸に高いビルが並んでいた。久しぶりに見る青い空と白い雲は残酷なほどに綺麗だった。

「これはハドソン川だ、魚がよく獲れる。」


『………』

ユウコはぼぅっと景色を眺めていた。

車がガタガタと揺れて、小さな橋を渡ると大きな倉庫が並ぶ所へやってきた。そのうちのひとつの前で車が停まった。運転手がドアを開け、車から出ると僕らは倉庫のシャッターの前に立たされる。
日差しが強く、気温が高い…やっぱり季節はもう夏だった。


「開けてくれ。……さぁ、今日からここがキミたちの家だ。」

ガラガラと音を立ててシャッターのひとつが開く。
手を引かれ中に入ると、そこは空調がきいていてひんやりとしていた。そして目の前に広がる光景に僕たちは思考を奪われる。

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