第2章 僕らの夢
『出久、これ歌おう』
「いいよ」
好きな曲も全部一緒だった。
超早口で男女パートがある歌を歌った。
「上手だね!」
「さすがだな」
僕らの歌を蓮太と優花さんが褒めてくれた。
点数も97点。恐ろしいくらいの点数だ。
『うわぁ、恐ろしい……』
彼女もこの点数に驚いていた。
彼女と一緒に歌っても、個人で歌っても、点数は95点以上100点未満だった。
「お前ら、スゲーな……」
蓮太もそう言って、固まってしまうほどだった。
『出久、逆に怖いよね』
「それな、怖いよね……」
そんなことは気にしないように、ガンガン歌った。
「二人共、歌手になれるよ!」
「スゲー上手いしな」
僕は蓮太達に言われ、夢が確信に近付いていく。
僕の夢は、歌手さ。