• テキストサイズ

もう一度君に会えたなら【緑谷出久】

第2章 僕らの夢





僕はカメラの電源を付け、スイッチを押した。


「どーも!AMAREの出久です!」


『奏です!よろしくお願いします!』


一瞬だけ、彼女と顔を見合わせた。


「僕らは基本的に歌を歌うことをします!」


『いや、語彙力……まぁ、たくさん歌う歌い手の活動ばかりする予定です!』


「さっそく、今日も一曲歌います!」


そして、僕は彼女の膝を二回叩いて言った。


『「ミュージックスタート!!」』


あらかじめ録っておいた歌を編集で挟む予定だ。



『どうですかね……全然、自信無いけど』


彼女が心配そうにカメラに向かって言った。


「大丈夫。僕らなら大丈夫だよ」


『そうだよね……うん、大丈夫だ……』


彼女は深呼吸した。その姿も好きだ。


「せめて、名前だけでも覚えて行って下さい!」


『これからよろしくお願いします!』


僕らは最高の笑顔をカメラに向けた。


そして、僕はカメラの電源を落とした。




/ 36ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp