第3章 散り際。

私に関わるものから。
記憶も、足跡も、すべて…。

逃げて、消し去って、失って。


すべては貴方のためだけに。


ローに恋い焦がれ、悲しんで、嘆いた末。

立ちはだかった海軍も、海賊も、倒した。

相手に敵意がなくても、すでに降参していても、
悲しみを掻き消すのに必死で。

どんな命乞いも、耳には届かなかった…。


そんな、荒れ狂った日々を過ごしていたら。
わたしの懸賞金は、ローを遥かに越えていた。

通り名は、『狂気の魔女』。
懸賞金は億越え…、リトア島での海賊狩りが海軍によって明らかにされて、額ははね上がった。


6億、4800万ベリー…。


海軍の大将にも、そして、あの男、ドンキホーテ・ドフラミンゴからも。
表ざたにはなっていないが、裏で命を狙われ、逃げ続ける毎日。


(愛しい貴方は、今どこにいるの…？)


ここは、フレシュテア。
私の密かな住処にしている、新世界に近い霧の森。






─ようやく、玩具をみィつけた…─