第6章 貴方とウェディングベルを
依頼当日、俺は和也に化粧をしてもらって変装(女装)し、待ち合わせ場所まで来ていた
…何故か和也からも反対されたけど…
智「なーんで反対するかな…男同士なんだから変な事あるハズないのに…」
暫く待っていると約束時間から10分遅れで…
近「お待たせー」
…遅れておいて詫びもなしかよ…本当にいい加減な男だな…
依頼者は俺に近付いて来て、正面に立ち止まり一目見て
近「…思った通りだな…」
智「…は?」
近「何でもねーよ、行こうぜ」
智「…?」
何だ?コイツ…急に上機嫌になって…
違和感を感じたが、とりあえず俺は後に続いて歩いていった
暫くついていくと、依頼者は何故かビルの隙間に入っていった
智「…?おい…何処に行くんだよ…」
近「こっちが近道なんだよ」
近道って…抜け道なんかあるのか?
不審に思いながらもそのまま歩いていくと
智「はあ?なんだよ…」
その奥に通り道なんかなく、行き止まりになっていた
…ったく…こんないい加減男を信じた俺が馬鹿だった
智「おい、戻る…」
踵を返して元来た道を戻ろうとした途端
<ガシッ>
智「えっ…うわっ!」
依頼者がいきなり俺の腕を掴んで壁に押し付けられてしまった…