第44章 父からの依頼の先に…(2)
川辺りを歩いていくと、暫くして足場が悪くなり、民家も見かけなくなってきた
雅「…これ以上は翔ちゃんの足じゃ無理だよ」
翔「隊長は?」
潤「えっ…と…ああ、あそこ」
潤が指差す方向を見ると、黄色いアヒルのおもちゃがプカプカと流れてきていた
実はさっき雅紀が上がる前に、凧糸を付けたアヒルのおもちゃを川に浮かべて、流れ方を確認していた
…けど、あれ何で『隊長』なんだ?
智「なあ…隊長、岸の方に流れてないか?」
和「そう言われれば…」
雅「疲れたのかな?」
…おもちゃが疲れるかよ…
和「浮かんでるだけで、疲れる訳ないでしょ」
潤「和…そのツッコミ、何か違うぞ?」
(冗談はさておき)隊長が止まった岸までは何とか行く事が出来たので、そこまで行って辺りを見回すと、民家がポツポツと点在していた
翔「あの民家まで行けば、何か解るかな…」
潤「ちょっと行ってみようか」
俺達は岸から上がり、見えていた民家に来てみた
けど…見た所、空き家が多い様だった…
和「やっぱり過疎化が進んでるんでしょうね…」
翔「…そうみたいだな…」
ここじゃ情報は得られないかな…
そう思っていたその時
智「…あれ?あそこ、誰かいないか?」
潤「え?」
智くんが山側の方指差している方向を見ると、軽トラックが止まって、そのドアが閉まるのが見えた
翔「あっ!トラックが行ってしまう…!」
和「雅紀兄さん!GO!」
雅「待ってーっ!」
…雅紀は犬か?