第43章 父からの依頼の先に…(1)
翔「父さん…どうかした?」
翔父「ああ…いや…人探しというのはどこまで可能なのかと思ってな…」
翔「その人の情報や状況次第ではすぐ見つかるけど、なかなか難しい事が多いかな…」
翔父「昔の不明者も…?」
潤「あまり昔の人になると、もう生死の確認…になる事が多いかと…」
…何だ?父さんは何が聞きたいんだろう…
母さんはすでに亡くなってる事は知ってるのに…
翔「父さん…誰か知り合いに不明者がいるの?」
翔父「…実は私の妹がな…」
翔「妹?」
…って事は…俺の叔母さん…?
潤「行方が解らなくなって、どれくらい経つんですか?」
翔父「…もう50年以上前になるな…」
翔「えっ…そんな前って事は…父さん記憶は?」
翔父「ほとんどない…もう顔すら覚えてないよ…」
一体何故…
すると父さんは上着の内ポケットから財布を取り出し、そこから1枚の写真を取り出してきた
翔「…この写真は…?」
翔父「今話した妹が写っている写真だ…何時も肌見放さず持っている…」
その写真を見ると、そこにはまだ1〜2才位の女の子と、その子より少し年上と思われる男の子が写っていた
この写真が叔母さんだとすると、この男の子は父さんか…
潤「その妹さんは何故行方不明に…?」
翔父「…妹が行方不明になった日、私達家族でキャンプに出掛けたんだ…そこで川遊びをしていた時深みにハマってしまい、そのまま流されてしまったんだ…」
じゃあ…もしかしてもう…