第43章 父からの依頼の先に…(1)
翔父「父が直ぐに川に入って助けようとしたのだが、川の流れが速くて…結局見逃してしまった…」
翔「じゃあその後は…」
翔父「…行方不明だ…妹が履いていた靴は見つかったんだが、遺体は上がらなかった…」
だから生死が解らず行方不明だと…
翔「もしかして父さんは、まだ生きていると…?」
翔父「ハハ…頭では解っているんだが…遺体を目の当たりにした訳じゃないからな…何処かで生きててくれないかと…」
潤「解ります…俺達も翔兄さんが行方不明の時、ずっとそう思ってました…」
翔「潤…」
潤「…すみません…ちょっと写真お借りします」
そう言って潤は、スマホを取り出し写真を撮していた
翔「潤…どうしたんだ?」
潤「ここにさ、雅紀兄さんがいたら何て言うと思う?」
翔「雅紀が…?」
潤「『俺達で探そうよ!』…って言うと思わない?」
翔父「…え?」
…確かに言いそうだな…
潤「櫻井さん…もしかすると喜ばしい結果にはならないかもしれません…けど、もし何処かで生きていたら…会いに行きませんか?」
潤の言葉に父さんは驚き…そして…
翔父「…そうだな…会いたいな…」
うっすらと涙を滲ませていた…
潤「よし!じゃあ翔兄さん。早速皆に協力してもらって調査しようよ」
翔「…うん…じゃあ父さん…その時の詳しい状況を教えてくれる?」
翔父「ああ…私が覚えてる事、全て話すよ…」
この結果、まさかあんな事実を知ることになろうとは…俺も潤も…思いもしなかった…