第39章 番外編~記憶がなくても…貴方に会いたい~
翔「先生は俺の過去をご存知なんですよね?教えて下さい。俺が何処の誰なのか…何故記憶がなくなったのか」
先生に思わず詰め寄っていたら、俺の背後から
遥「お兄ちゃん…あたしも知りたい」
翔「…遥…」
遥が声を掛けてきた
将「…わかった…だが、この件はまだ調査途中らしい…だから全て解った訳じゃないが、それでも良いか?」
それでも…何も知らないよりは…
翔「…はい…」
将「…昨日の話を聞いていたなら『潤』については知ってるな?」
翔「俺の…弟…ですよね」
将「ああ、旧姓は『松本潤』…今は『大野潤』だそうだ」
遥「婿養子にでもなったの?」
将「いや…大野家の長男とどうやら異父兄弟らしい…数年前に判明して養子になったそうだ」
翔「…なら俺は?俺もその大野家の長男と異父兄弟になるんじゃ…」
将「お前は『潤』とは異母兄弟らしい…だから大野とは血筋関係はない」
…なんかややこしいけど、しっくりくる…
将「けど、お前もその大野家に養子として入ってるそうだ」
翔「えっ?」
将「どうやらお前と『潤』の両親は早くに亡くなったそうだ」
俺の両親は…亡くなってたのか…
将「それと、そこの大野家にも兄弟がいて、長男の『智』、あとは弟の『雅紀』と『和也』…」
翔「…えっ?」
…雅…紀…?
何だろう…この名前を聞いた途端、胸が締め付けられた…
遥「『雅紀』って…お兄ちゃんと同じ名前…」
将「それから…お前の名前は『翔』というらしい…」
俺の名前は…『大野翔』…?