第39章 番外編~記憶がなくても…貴方に会いたい~
結局、その日は一睡も出来なかった…
先生は俺の過去を知ってる…
…知りたい…
俺が何処の誰なのか…
先生が言ってた身分違いって…一体どういう事なんだ…
知るにはやっぱり、直接先生に聞くしかない…
朝になり、何時もの時間になったので、俺は着替えてキッチンに行った
そこには朝食の用意をしている遥がいた
…先生はいないな…診察室かな…
翔「…遥…おはよう」
俺が声を掛けると、一瞬ビクッと肩を竦めたけど
遥「あ、海人おはよう!」
振り返って、何時ものように元気よく挨拶してくれた
…けど、その目は赤く腫れていた…
翔「…先生は?」
遥「んー…多分診察室じゃないかな?朝食は後で食べるって言ってたから、先に食べちゃお」
翔「そうだな…」
朝食を食べて、そのまま診察室に行くと、遥の言ったように先生が机に向かっていた
翔「先生…」
将「お?どうした海人…今日は診察休みだから、ゆっくりしてて良いんだぞ?」
翔「ちょっと…先生にお話があって…今良いですか?」
将「話?」
翔「はい…今からお聞きする事に、包み隠さず答えてもらえますか?」
そう言うと、先生は笑いだして
将「何だよ、畏まって…一体何…」
翔「昨日…先生と遥が話していた事です…」
将「…えっ?」
翔「…すみません…廊下にいたら偶然聞こえたんです」
すると先生は一転して、表情を曇らせていた