第39章 番外編~記憶がなくても…貴方に会いたい~
それから数ヶ月後…
「郵便でーす」
翔「あ、ご苦労様…」
将「おいこら、郵便受けが外にあるんだから、そこに入れとけって何時も言ってるだろ」
「良いじゃないですか。ねー海人さん」
翔「…ハハ…」
…俺に聞かれても…
将「とっとと業務に戻れ」
「ちぇ…じゃあ海人さんまたー」
翔「あ、はい。お疲れ様です」
将「…ったく…どうせ海人狙いだろーが…」
翔「…え?何か言いました?」
将「ああ、何でもない」
…何だろう…最近の先生おかしいな…
ああやって来た人、すぐ追い返すんだよな…
届けてくれたいくつかの封筒を確認していたら、一通だけ『小嶋将希様』と書かれていた
翔「あ、先生」
将「ん?」
翔「この封書、先生宛です」
将「ああ、ありがとう」
近付いて来た先生に封筒を渡すと、その封筒の中を開けて食い入るように見ていた
翔「…あの…先生…?」
将「えっ?」
翔「どうかしたんですか?」
将「あ、何でもない…海人…悪いが今日のこれからの診察は休みにしてくれ」
翔「えっ…あ、はい…」
将「急患が入ったら対応するから。お前も休んでて良いぞ」
翔「はい…わかりました…」
それだけ言って先生は、奥の休憩スペースに行ってしまった…
あの封筒…差出人の名前がなかったけど…
封筒の中身を確認してから先生の態度が変わった…
一体なんなんだろう…