第39章 番外編~記憶がなくても…貴方に会いたい~
その後、俺を助けてくれた(らしい)漁師さんも来て、その時の状況を教えてくれた
2ヶ月前、爆発音らしき激しい音が聞こえたので近付いて行くと、木片に捕まったまま意識なく漂っていた俺を見つけて、この島の診療所に運んでくれたらしい…
爆発音って…何か事故にでも巻き込まれたのか…?
漁師「まあ、命が助かっただけでも良しとしようや。それに、この将希先生は名医だから安心だぞ」
翔「…えっ?」
ま…さき…?
「…どうしたの?」
翔「え…あ、何でも…」
まさき…何だろう…この名前何処かで…
「そういえば、まだ自己紹介してなかったな。俺はこの診療所の医者で小嶋将希。で、こっちは…」
「妹の遥よ。よろしくね」
翔「こちらこそ…手当てしてくれてありがとうございます」
遥「ねえ、ここにいる間のあなたの名前考えない?」
翔「え?」
俺の仮の名前?
遥「あたしが考えてあげる!」
将「おい、変な名前付けるなよ」
遥「うるさいわね!んー…そうねー…」
…賑やかい兄妹だな…
でもこの感じ…嫌じゃないな…
遥「そうだ!『かいと』は!?」
翔「…かいと?」
遥「そ!海の人って書いて海人!」
将「おい…単純に海から来た人って事だろ?ちゃんと考えろよ」
遥「良いじゃない!ね?どう?」
翔「…うん…良いよ」
遥「決まり!」
おそらく俺は、その事故のせいで記憶を失ったんだろう…
ならその事故を調べれば、俺の過去も解るんじゃ…