第37章 commit a fault(5)
和は写真を見つめたまま、手をガタガタと震わせていた
潤「和っどうした!大丈夫か!?」
和「…いた…」
潤「…えっ?」
そう言って和は震える指で写真を指差し
和「…この…人…この人が俺を襲った…」
潤「えっ!?」
和が指差す人物を見るとそこに写っていたのは…
潤「え…ま、増木さん…?」
同窓会の席で俺の正面に座っていた増木恵美さんだった
圭「増木?増木がどうしたんだ?和也くんを襲ったって一体…」
潤「…圭人…悪いけどこの事は他言無用にしてくれ…それと後で詳しく説明するから…」
俺がそう言うと圭人は空気を察してくれたのか…
圭「…あー、俺もう帰らなきゃ新幹線に間に合わねーわ」
そう言って立ち上がり
圭「じゃあ、またな潤。今度こっち帰ったらお前の店に食べに行くよ」
潤「…ああ…待ってるよ」
圭人は背中を向けて手を振りながら部屋から出ていった
…ごめんな…圭人…
圭人が帰ってからもあの時の事を思い出し、恐怖からか身体を震わせたままだった和の身体を抱き締めて
潤「大丈夫…俺がいるから…」
背中を擦りながらそう声を掛けると、だんだんと落ち着いてきたのか
和「…ありがとう…潤…もう大丈夫だよ…」
そう言って俺に向かって微笑んでいた
俺は和の身体をベッドに寝かせて
潤「俺こそありがとう和…ゆっくり休んでて…」
和「…潤…どうするの?」
潤「…増木さんに会って真意を確認して…自首するよう話してくる…」
こんな事…もう止めにしなければ…