第35章 commit a fault(3)
~潤side~
「こちらの物件はいかがでしょう…駅からも近いですし、お客様のご要望にも近いかと」
潤「…んー…」
家を出てから数日、俺はホテルに身を寄せ、そして不動産を見て回っていた
…独り暮らしをするために…
「お時間があるようでしたら、直接見に行かれますか?」
潤「…そう…ですね…」
「でも2人で住むには狭くない?もうちょっと広い方が良いよ」
潤「そっか…そうだ…」
・・・
潤「かっ…和!?」
いつの間にか俺の横に和が座っていた
和「もう少し広めの物件もありますか?」
「はい、お待ち下さい」
待て待て待て!
潤「和!何でお前がここに!?」
和「何でって…潤くん探して来たに決まってるでしょ?」
いやいや!当たり前のように言うなよお前!
潤「それに2人で住むにはって…」
和「もちろん俺も住むから」
・・・は?
潤「和もって…俺は…」
和「…大野から籍外したんでしょ?」
潤「和…」
…気づいてたのか…
和「潤くんならやると思った…大野グループに迷惑かけないようにするには、大野から籍を外すだろうな…って…だから俺もついていく…」
潤「…え?」
そう言って和は一枚の用紙を差し出してきた
それには…
潤「…戸籍謄本…松本潤…松本和也!?」
な、何で和の名前が!?
和「潤くん声が大きいよ」
和の声に俺は思わず口を塞ぎ辺りを見回すと、店内の人の視線が全てこちらに向いていた
潤「か、和ちょっと」
俺は和の手を引いて一旦外に出た