第35章 commit a fault(3)
~翔side~
潤が警察署に連行されて数時間が経ち、陽もとうに暮れていた
けど、潤からは何の連絡も入ってこなかった
智「…潤のやつ…まだ取り調べされてるのか?」
翔「…ん…」
任意なんだから何時でも帰れるのに…何でこんなに長く拘束されるんだよ…
やっぱり警察は潤の事を疑ってるのか?
でも第1の事件はともかく、夕べの事件は潤とは何も関係ないじゃないか
事件があったと思われる時間、潤は家にいて、その後店にいたんだから…
…家族だから証人にはなれないのがもどかしい…
雅「翔ちゃん…潤は大丈夫だよ」
翔「うん…ありがとう雅紀…」
潤からの連絡をただひたすら待っていたその時
<~~~♪>
家の電話が鳴り、近くにいた俺が受話器を取った
翔「はい…大野…」
『…翔兄さん?』
…えっ…
翔「じ…潤っ!?」
和「潤くん!?」
電話の相手は潤だった
翔「潤!お前今何処にいるんだよ!電話出来るって事は警察署は出てるのか!?」
潤『うん…心配かけてごめん…警察署は出てるんだけど…俺…そっちに戻れない…』
翔「戻れない…って…どういう事だよ!」
潤『俺警察から疑われてて、今も見張られてるんだ…だから俺が戻ると大野に迷惑がかかる…』
それって…大野グループにって事か?
潤『暫くは何処かで大人しくしてるから…迷惑かけるけど…』
翔「馬鹿!迷惑だなんて…」
潤『…じゃあ…本当にごめん…』
翔「お、おい潤っ!」
…何なんだよ…ごめんって…
電話が切れて、俺は潤の言動に一抹の不安を覚えていた…
その時ふと横を見ると
翔「…和也?」
和也の姿が見当たらなかった