第35章 commit a fault(3)
~潤side~
警察に連行されて入れられた部屋は、ドラマなんかでよく見る取調室のような部屋だった
…任意同行って言われたけど、取調室でするなんて、まるで…
警察「それでは任意取り調べを行います。貴方には黙秘権がありますので、自分に不利になる事は無理に話さなくても結構ですので」
潤「はい」
警察「ではまず、守屋真純さん殺害事件の日、貴方は同窓会に出席してその後、真っ直ぐ帰宅せず、守屋さんの自宅前まで一緒に行った…それは間違いありませんね?」
潤「はい、間違いありません」
警察「その時同窓会に出席した他の方々からお話を伺いましたが、貴方は経営している喫茶店の仕込みをするために、二次会を欠席したそうですね。なのに何故真っ直ぐ帰宅せず守屋さんの自宅へ?」
潤「帰る途中で守屋さんが一緒に帰ろうと声を掛けてきたんです。早く帰ろうと思ってましたが、女性が夜道を1人で歩くのは危ないので…」
警察「なるほど…それは確かにそうですね」
…本当に納得したのか?
警察「ではその時、不審な人物は見かけませんでしたか?」
潤「…いえ」
警察「でしょうね…」
…でしょうね…?
潤「…失礼ですが、その事は以前お話した時にお伝えしたハズです。調書に書いてないんですか?」
警察「ああ、お気を悪くさせてすみません。確認の為にお伺いしただけですので」
…これは本当に任意か?
完全に警察は俺が犯人だと決めつけてないか?