第30章 例え茨の道でも
翔「お前…アイツと何してんだよ…」
和「・・・」
翔「いくらお前の同級生で助けてもらったといっても、アイツは潤を殺そうとしたんだぞ!?そんな奴とここで何してたんだよ!」
…翔兄さんの怒りももっともだ…
ご両親が亡くなってから翔兄さんにとって、潤くんはただ1人の身内で、かけがえのない存在だった…
そんな潤くんを斗真くんは殺そうとしたんだ…
翔「和也…お前潤からのプロポーズ断ったらしいな…」
和「えっ…何故それを…」
翔「潤から聞いた…その時はもしかして会長から何か言われたからかもしれないと思ったが、まさかお前アイツがいたからじゃないだろうな…」
和「そんな事ありません!私には潤くんだけ…!」
翔「なら何でだ!さっきもろくな抵抗もせず受け入れてるように見えたぞ!?それで信じろっていうのか!?」
和「それは…」
違うって言えるのか…?
確かに斗真くんから押さえつけられていたとはいえ、何度も身体を重ねた事で俺の身体は、斗真くんからの愛撫を覚えてて…
…一瞬流されそうになった…
翔「…否定しないのかよ…お前の事信じてる潤を裏切るのかよ!」
和「違います…潤くんの事裏切るつもりは…」
けど…どれだけ否定しても、もう翔兄さんには届かず…
翔「…見損なったよ和也…軽蔑する…」
潤「翔兄さん!?」
ちょうど帰って来た潤くんの前でそう告げられた…
潤「翔兄さん何言ってるんだよ!一体何が…!」
翔「言葉通りだ…俺から話す事はない…知りたければ和也から聞け」
それだけ言って翔兄さんは出ていってしまった…