第30章 例え茨の道でも
潤「和にプロポーズしたんだけど『結婚は…出来ない…けど誤解しないで。俺が愛してるのは潤くんだけだから』って…」
翔「…何か事情があるのか?」
潤「解らない…聞いたんだけど何も答えなかった…」
俺の話を聞いて、翔兄さんは少し考えている様子だったけど
翔「…もしかして…大野グループに関係してる事かもな…」
潤「やっぱり…翔兄さんもそう思う?」
ずっと考えていた…
何故和が断ってきたのか…
大野会長はずっと和に大野グループを継がせたいと思ってる…
本人は智兄さんがいるんだから、自分が継ぐのはおかしいと前々から言ってるって雅紀兄さんは言ってたけど…
潤「和…まさか大野グループを…」
翔「…どうなんだろうな…確かに和也が継ぐのが適任なのかもしれないけど…」
もし和が大野グループを継いだら、きっと大野会長は跡継ぎの為に和に結婚させようとするだろう…
だから和は俺の話を…
翔「そんな暗い顔するなよ潤…まだそうと決まってないんだし、和也だってその時は、たまたまそんな気分じゃなかっただけかもしれないじゃないか。もうちょっと様子を見てみろよ」
潤「…うん…そうだね…」
…ごめん…翔兄さん…
俺…前々から思ってた…
もし和が俺の話を断った原因がその事と関係があるのなら…
俺はある決断をする気でいた