第26章 a mistake(6)
翔「おい…お前が桐生弥生さんも騙したんだな?」
秀「桐生弥生…?誰だよそれ…」
智「この人だ」
智くんが写真を取りだし秀二の目前に差し出すと、一目見て
秀「ああー…2、3年位前に会った女だな…どうせその事もお前ら調べたんだろ?そうだよ!俺が金を騙し取ったよ!」
コイツ…名前を忘れる所が、悪びれる様子もないのか
伊「あんた…弥生に対して謝罪もないの…?人殺しのくせに!」
秀「おい!さっきから聞いてりゃ俺の事人殺しとか言いやがって!俺は確かに詐欺をしたが、殺人までやってねーし、だいたい騙される方が馬鹿なんだよ!」
翔「なっ…てめえ…!」
あまりの発言に掴みかかろうとしたその時
<パーーーン!>
突然俺の横から人影が見えたと思ったら、室内に乾いた音が鳴り響いた
秀「なっ…」
見るとその人影は和也のようで、どうやら和也か秀二の頬を叩いた様だった
和「ふざけんじゃねーぞ!そのセリフ弥生さんの墓石の前で言えるのか!?弥生さんはお前みたいな腐った性根の奴の事本気で信じてたんだ!そんな人の前でも堂々とそんな戯れ言が言えるのかよ!?」
伊「和也さん…」
和也の気迫に押されたのか、それ以降秀二は大人しくなり何も言い訳してこなくなった
そしてそのまま雅紀に押さえられ智くんと一緒に警察に連れて行かれた
潤「和…大丈夫か?」
和「…すみません…ついカッとなってしまって…」
…和也…
ヤバい…切れるとめちゃくちゃ怖ぇ…