第26章 a mistake(6)
秀「ど、どういう事なんだよ…もしかして和…も…」
和「すみませんねー、私も同じく男なんですよ」
そう言って和也もウィッグを外していたが、それを見た秀二はボソッ…と…
秀「…あんまり変わらない…」
コイツ…こんな状況で良い度胸してるな(気持ちは解るが…)
秀「そ、それよりお前ら!俺の事騙したのか!?」
翔「…よくいうぜ。人を騙してお金を奪っておいて…」
秀「なっ…何の事だ…」
しらを切る男に、俺は鞄からボイスレコーダーを取りだし
翔「これでもしらを切るか?」
そう言って音声を再生させた
秀『俺と結婚を前提に付き合ってくれませんか?』
翔『あの…私で良いの?』
秀『もちろん、俺には翔子ちゃんだけだよ』
俺が録音していた音声を聞くと、秀二は驚いた顔をしていた
翔「覚えてるよな…お前が俺に言った事…つい先日の事だからな」
秀「そ、それが何だ!俺は本気で…!」
<カチャ…>
秀『和ちゃん…俺と付き合ってくれないか?俺…本気で君が好きなんだ』
秀「…えっ?」
和「偶然ですね…私も同じ様な事言われましたよ?」
和也も録音されてた音声を再生させると、明らかに顔色を変えた
智「あと、今お前が翔くんにお金を貸してくれと言った時、自分の立ち上げた会社が不渡りを出したと言ってたが、お前…フリーターだよな?」
潤「虚偽の話を持ち出してお金を騙しとる…明らかに詐欺だよな」
俺達が詰め寄ると、男は何も言い返しては来なくなった…