第22章 a mistake(2)
翔「…ん…」
重い瞼をうっすら開けると、白い天井が見えた
潤「翔兄さん!」
雅「翔ちゃん大丈夫!?」
声がして見回すと、心配している顔をした雅紀達と、今にも泣きそうな顔をした和也がいた
翔「…皆…ここ…痛っ…」
身体を少し動かすと、全身に激しい痛みが走った
…え…俺何があったんだっけ…
智「まだ無理して動いたらダメだ翔くん…」
潤「骨に異常はないけど、全身を強く打ち付けてるんだから」
全身を強く…?そっか…俺車に…
和「…すみません翔兄さん…私が側にいながら…」
翔「…えっ?」
潤「和…お前のせいじゃないって…」
雅「そうだよ。あの人混みに押されただけなんだから…」
人混みに押された…
翔「…違う…」
和「…え?」
翔「俺…人混みに押されたんじゃない…誰かに背中を強く押されて…それで道路に倒れ込んだんだ…」
潤「えっ?」
急に押されたから顔は見てないけど…間違いない…
智「ほ、本当に突き飛ばされたのか?」
翔「うん…和也…覚えてないか?あの時の事…人波はどう動いていたか…」
俺が訪ねると、和也は少し考えて…
和「…そういえば…あの時はまだ歩行者用の信号は赤で、人は動いていませんでした」
翔「だろ?そうなると、俺が人混みに押されて…っていうのはおかしくないか?」
潤「だね…普通、赤信号なのに我先に渡る人なんていないよ…」
雅「じゃあ…誰かが故意に…」
一体誰が…