第22章 a mistake(2)
その日は様子を見て、翌日もいるようなら警察へ届けようと話していたけど、姿を見かけなくなった
和「結局何だったんですかね…」
翔「解らない…けど、潤は嫌な感じは受けなかったって言ってたから、大丈夫だとは思うけど…」
あまり気味の良い事ではないんだけどな…
とりあえず、今日は俺が病院のリハビリに行くようになってたから出掛けてはいたけど、気になるからと和也が付き添ってくれていた
和「そう言えば、今度また舞台稽古に入るんですが、チケット要ります?」
翔「ホントだな…結局何だかんだと俺だけ行ってないもんな…」
俺がそう言うと、和也は少し不思議そうな顔をして
和「え?そうでしたっけ?でもつい先日も…」
翔「それは以前潤が、お前に男から妙な手紙が送られて来たからって、劇場まで送り迎えしてた時だろ?だから、潤だけ見たんだよ」
和「あ…そうでしたね」
翔「ホント、潤しか見てないからな」
お?顔を真っ赤にして照れてやがる…
和「ほ、ほら!もうすぐ信号変わりますよ!」
翔「ハイハイ」
和也の態度がおかしくて、笑いながら信号が変わるのを待っていたら
<ドンッ!>
翔「うわっ!」
和「!?」
突然背中を強く押され、俺は道路に倒れ込んでしまった
そこへ
<キキキーーー!>
車の急ブレーキの音が聞こえ、その瞬間
<ドンッ>
和「翔兄さん!!」
身体に衝撃を受け、そのまま俺は意識を失っていた