第20章 本日、引っ越し日和
今日から一緒に暮らすんだから、忙しい昌宏に俺の手料理を…って思い、準備しようとしたんだけど…
智「・・・」
松「何してんだよ、智…腹減っただろ。飯にするぞ」
…もうすでに料理が並んでいた…
はあー…これだからプロの料理人は…
松「どうした?」
智「…何でもない…」
俺がテーブルに腰掛けたら昌宏も俺の正面に座り
松「何でもないって顔じゃないよな…何かあったか?」
智「…笑わねえ?」
松「笑わねえよ、何だ?」
智「…同居初日は俺の手料理を食べさせたいな…って思っただけだよ…」
俺がそう言うと…
松「…ぶっ…アハハ!」
突然昌宏が大口を開けて笑いだした
智「わっ…笑わねえって言っただろっ!」
松「悪い悪い…お前があまりにも可愛い事言うからさ」
そう言いながら、俺の頭をガシガシと引っ掻き回してきた
智「もー!可愛いくないっ!俺はただいつも忙しい昌宏に食事の準備させる訳にいかないって思ったから…んんっ…」
俺がそう言ってるのに、何故か昌宏は遮るように俺に口付けしてきた
松「サンキュー智…俺の事気遣ってくれたんだよな」
智「えっ…あ…その…う…ん…」
昌宏…解っててくれたんだ…
松「…なあ…智…飯は後でも良いか?」
智「え…?」
松「飯の前にお前を食いたい…」
智「えっ…うわっ!」
俺の返事を聞く前に、昌宏は俺の身体を抱き上げて寝室に連れていかれた…