第16章 隠された想い

もしかして、あの事怒ってるのか…？

潤「あのさ和…もしかして看護師さん達の事…怒ってる…とか？言っとくけどあれは俺だけじゃ…」

和「そんなの…潤くんが格好いいのは解ってる事だから…それくらいで怒ったりしないよ」

…そんな事ハッキリ言われると照れるんだけど…

でもそうなると後はやっぱり…

潤「その…ごめん…俺がまたお前に心配かけるような事したから…」

和「怒って…ないよ…」

潤「え？」

和「別に俺は潤くんに対して怒ってなんてないよ…寧ろ謝らなきゃいけないのは俺の方…」

潤「えっ…どういう…」

和はずっと俺と目を合わせないまま、うつ向いていたから表情は読み取れなかった

けど…何故だろう…和が泣いてるように感じたのは…

俺はそのまま和の身体を抱き締めて

潤「和…何があったか解らないけど、１人で抱え込むなよ…俺に言えない事なら、誰でも良いから話してくれないか？」

和「潤…くん…」

和は暫く俺の腕の中でじっとしていたのに、腕を出して俺の身体から離れて

和「…大丈夫…本当に何でもないんだ…ごめんね心配させて…」

潤「和…なら何で俺の事避けるんだ？お前が謝らなきゃいけないって何の事だよ…」

和「…ごめん…」

…やっぱり俺には言えないって事か…

潤「和…俺の事…頼りにならないか？」

和「そんな事…！」

その時、顔を上げた和の瞳は涙で溢れていた

潤「和…やっぱり泣いて…」

和「…ごめん！」

潤「か…！」

そして和は俺の部屋を駆け出していった