第12章 空から落ちてきた天使(6)
翔「おそらく、この1回目のノイズが出た時に、映像をすり替えたんだろうね…」
雅「で、2回目の時に元に戻したって事?」
翔「多分…時間にして約7分…ちょっと長いな…」
…長い?
智「長いって…何が?」
翔「俺はプロじゃないから詳しくは解らないけど、こういう場合って、そんなに時間をかけないと思うんだ…誰かに目撃される可能性があるから、出来るだけ迅速にするハズだし…」
そう言えばそうだよな…
雅「何かあったって事?」
翔「…解らない…この映像には他に何も映ってないようだし…そう言えばVIPルームにはどうやって入るの?」
智「VIPルームには地下駐車場から直接エレベーターで上がれるんだ。要人等か来るから人目につかないように…」
翔「そっか…駐車場からVIPルームまでの監視カメラは?」
監視員「これです」
地下駐車場にあるエレベーター前に監視カメラが設置されてて、その映像を確認していたら…
<ザーーー…>
翔「…やっぱりか…」
智「徹底してるな…やっぱプロだな」
翔「でも事件後はこの駐車場のカメラに異常はない…って事は正面から堂々と出た可能性があるな…」
翔ちゃんからの要望で全てのカメラを見ていたら、ふと俺の視界に写った人物に目がいった
雅「…あれ?智兄…この台車を押してるの、確か和の同級生じゃなかった?」
智「え?…あ、ホントだ」
翔「えっ?どれ?」
智「これだよ…確か…生田斗真っていったかな…和也の高校時代の同級生だよ…!」
まさか…コイツが潤を傷つけ和也を連れ去ったのか!?