第10章 空から落ちてきた天使(4)
和「…そろそろ大丈夫かな?お部屋入ろっか」
空「うー…」
大分泣き止んできたので、部屋に戻ろうとしていたら
「…和也」
和「え?」
突然後ろから名前を呼ばれ振り向くと
「やっぱり和也、久しぶりだなー」
和「えっ…斗真くん?」
高校の時の同級生だった生田斗真くんがいた
和「お久しぶりです…斗真くんその格好…」
斗「そっ、俺この間からここのホテルで働いてるんだ」
和「そうなんですか?知らなかった…」
斗「そういうお前こそ何だよ。結婚したならそう言ってくれたら良かったのに…」
和「え?」
俺が呆けてると斗真くんは指を指し
斗「いや…その子供…お前の子じゃないのか?」
あ、なるほど空くんの事か…
和「いえ、ちょっと事情があって預かってるんです」
斗「なんだ…ビックリした…」
和「ふふっ…すみません驚かせて…あ、斗真くん仕事中ですよね?」
斗「ん?ああ…まあな…」
…?なんだろう…今の間は…
ちょっと違和感を感じたその時
<カチャ>
潤「和ー、大丈夫かー?」
和「あ、潤くん」
なかなか戻らない俺が気になったのか、潤くんが部屋から出てきた
そして突然…
潤「和!ソイツから離れろ!」
和「え?」
潤くんが顔色を変え俺の方に駆け寄って来た
その時横にいた斗真くんが腕を伸ばし…
<パシュ…!>
和「…えっ?」
何か音がしたと思ったら、潤くんの左肩から血が吹き出し、潤くんの身体はその場に崩れ落ちていた