第8章 盗まれたのは
その私の視線に気付いたのか、隼人がこちらを見つめる。
そうしてその視線の意味を理解したのか、ニヤリと口角を上げた。
「そんな物欲しそうな顔すんなよ。
あくまでコレは検査だって言ったろ?」
『…分かってるけど…せめてっ…』
「イかせて欲しいって?
随分と快感に強欲になったな。
昔はそんな事絶対言わなかったからな…。
お、そうだ…」
隼人がニヤリからニヤニヤにレベルアップしてこちらに近付いてきた。
そしてそのまま顎クイをされ…
「お前の口から上手におねだりできたら、イかせてやる」
『そ、そんな事っっ…!!!!』
「言えないならオアズケな」
『ま、待ってっっ』
チュッと唇に触れるだけのキスを落とし離れていこうとした隼人を引き止める。
グイッと彼のシャツを握り締めたので少し皺になってしまったが隼人は気にした様子もなく「なんだ?」と優しく聞いてきた。
『っ…ね…い……す…イ……て…くださぃ…』
「小さ過ぎ…もっと分かるように…な?」
『〜〜〜っ!!
お、お願いしますっ…イかせて…下さぃっ…』
「ふっ…よく言えました、可愛いなお前」
そう言って頭を撫でてくれる隼人の顔は今まで見た事ないくらい優しい顔をしていて。
あ、こんな顔も出来るんだな…って思った。
「さて、イかせる約束はした。
だけど俺ももうパンパンな訳なので一緒にイかせ合うか」
『はっ…?』
え、どうゆいこと?と考える暇もなく、身体をぐるりと反転させられたまま横向きにされる。
すると目の前にはそそり勃つ隼人のモノが。
すぐ近くにある彼のモノからはビクビクと脈動音が聞こえてきそうで、もぁっと熱量も感じた。
『えっ、え…っ…??』
頭が混乱して目の前のモノに驚きを隠せない。
色々経験して来たつもりだったが、何気に普通のセックスしかしていなかったし、任務とかでも一夜限りとかが多かったので、この行為に対しては免疫がなかったのだ。