• テキストサイズ

沖矢昴はお兄ちゃん【名探偵コナンR18】

第7章 さよならは突然に





赤井秀一side



「シュウ、本当に良かったの?」



ここは俺が今暮らしている工藤邸。
そこに同僚であるジョディが来ていた。



「なにがだ?
あちらに送り返すのが最良の選択だったはずだが」




「それはそうなんだけど…」




「こちらの方が片付いたら戻ってくるだろう」




そう彼女をアメリカの実家に渡したのは俺だ。
元々ジェームスから彼女の家の事などは聞いていた。
ジェームスにも相談したが、やはり家に戻し、事が収まるまで居てもらうのが良いという結果に落ち着いたのだ。
勿論俺が表立って動くことは出来ない為、ジョディに手伝ってもらったが。
練りに練った計画は奴等に気付かれること無く、彼女を無事に帰す事に成功したのだ。
その為ジョディの質問の意味がわからなかった。




いや、本当は分かっていたが否定しているだけだ。
今現在感じているこの感情を。




「ねぇ、シュウ。
シュウは…」



「ん…?」



そこまで言って一向に話出さないジョディ。



「いいえ、なんでもないわ。
それじゃあ私学校に行かなきゃならないから戻るわね」



「あぁ」




「(聞けないじゃないの…。
シュウは愛香が好きなの?だからそんな寂しそうな顔をしてるの?って…)」




ジョディが居なくなり、部屋は静寂に包まれた。




「ふっ…」



思わず鼻で笑ってしまった。
この俺が愛香が居ないこの空間を淋しい、と思う日が来るなんて。
俺も絆されたものだな…。
自身の携帯を弄り、新しく彼女に渡した端末の番号を見つめて
明日にでも連絡してみようかと思い携帯の電源を落とした。




/ 152ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp